ホラーじゃないのに恐怖を感じる「SNOW Portable」をプレイしてみた
ギャルゲーと言えば明るい青春劇が繰り広げられるというのが定番です。
もちろんそれ以外のものもありますが・・・。
今回はプレイした「SNOW」というゲームは明るい青春劇というわけではないですが、それほど重い設定でもなく普通にプレイできるはずでした。
親戚の旅館でアルバイトしながら村に住むヒロインたちと交流を重ねる・・・それだけのはずなのにこのゲーム怖すぎです!
日本人お得意のぞっとする怖さを秘めたゲーム「SNOW」のPSP版「SNOW Portable」をプレイしてみました。
〇基本情報〇
【名称】
SNOW-Portable-
【金額】
3780円
【購入元】
Amazon.com
【備考】
ネタばれ注意!!
〇評価〇
【点数】
70点
【良い点】
・和風ホラーのような奇妙なストーリーが展開される
・どのシナリオも面白い
・設定がしっかりしている
【悪い点】
・スキップや回想などシステムが良くない
・ヒロインの攻略順に縛りがある
【総評】
正直言ってシステムは糞である。
大したものが良いされておらず、手間がかかる。
しかし、ストーリーは一流。
和風ホラーをにおわせるようなストーリーになっている。
特徴的なのが何といっても全てがBADエンドに見える点である。
どのヒロインを攻略しても最後には記憶が消えたり、死んでしまったり、消滅したりと踏んだり蹴ったりの内容で終わる。
澄乃シナリオでは、謎の病に侵されたヒロインがどんどん主人公との思い出を失って良き、最後には二人で雪の中外に出て死んでしまう。
このヒロインの報われなさが半端ではない。
一切の救済措置もなく、死んでしまう。
辛くて切なくてしかたがなかった。
このヒロインの救済シナリオはヒロイン自身のルートではない。
別のヒロインである桜花のストーリーである。
このストーリーでは澄乃と主人公は仲良く平和に過ごしていけるのである。
その代り桜花は消滅してしまうが・・・。
このように個別シナリオは本当に踏んだり蹴ったりの内容である。
これも十分怖いのだが、一番怖いのはそこではない。
一番怖いのはつぐみというキャラクターである。
常に笑顔のキャラなのだが、主人公を一日500円で働かせ、この村ではそれが当然のように偽っていたり、ある時急に旅館をあげると言い残して消息を絶ったりと、奇妙な行動を連発し、プレイ中は思わずこのキャラクターに対し恐怖心を抱いてしまった。
このように登場人物、ストーリーともに怖い。
怖いものではないのだが恐怖心を感じるのである。
そんなストーリーであったが、最後にはなぜヒロインが病に侵されたのか、ヒロインはなぜ消えたのかなど、全ての謎が解けるようにできているため非常に面白い。
後味が良いとは到底言えるはずもないが、完成度は高い。
久しぶりに良いゲームと巡り合えたと感じた。
もし、この記事を読んで興味を持てたならぜひプレイしてみてほしい。
この記事程度のネタばれなら見た後でも十分に楽しめるだろう。